「生成AIに職を奪われる」人生に絶望した芸大生について
出典元 : 日経ビジネス
芸術学科で作画法などを学ぶ大学1年生が東尋坊にいたところを不信に思い声をかけた自〇防止活動の方がその人に話を聞いたところ、生成AIの実力を目の当たりにし、自身の学んでいることや画力に対して自信が持てなくなり、半ば自暴自棄に。
親に大学を辞めたいと申し出たところ、大学だけは卒業しなさいと言われどうすることも出来ずにいたといった事例があります。
もう一件、芸術大学の卒業生からも連絡があり、生成AIが進化したことで学生時代に学んだイラストを描く能力を社会で生かせなくなったと感じていた。
加えて自身の精神疾患や借金を抱えていた事も重なり、自らその人生を終えようとしていた
これに対しネット上の反応
「生成AIを使え」派
- 自〇するならAIで絵を描け。俺の名作は30秒で出来た!飾っていいよ
- これからは生成AIを上手く使いこなすクリエイターが生き残る時代だ
- 今の時代で生成AIを使わないなんて時代遅れ過ぎるわ
- これも新しい道具なんだから使いこなせ
「お前の実力が足りないだけだ」派
- 生成AIが無かった時までは自分に自信があったのか?
- こんな奴はAIが無くてもムリに決まってる
- やめときな、芸術なんて生活保護受けながらでも出来る
- そんな根性しかないから絵も下手なんだろ
- 生成AIには無い個性のある絵を描けばいいんだよ
- もう個性のない絵描きは淘汰されるんだよ
「写真が初めて登場した時も今と同じだ」派
- これはカメラ登場時の画家と同じ状況。好きなら気にしないでただ描け
- かわいそうだが技術革新の時も痛手を負った芸術家たちがいた、時代の流れさ
- 当時と一緒。生成AIを受け入れない、時代と共存しないじゃ話にならない
「メンタルに問題有るだけだ」派
- 壁を乗り越える力がないんだろうこの芸大生は
- 本当に創作が好きなら生成AIなんて関係ないだろ、描けよ、作れよ
- 単に借金苦のメンタル持ちなだけ
- 辛いなら他の道に行け
- 俺なんか壁にぶつかっても乗り越えてこれたんだからあなたもがんばれ
聖 琉の見解
まず、件について擁護の声より多かったってくらい、よくこれだけの事を言えたもんだなと・・・・。これらの事を自〇未遂の当事者や家族の方々に言えますか?
これらのコメントを見ていると、思ってたよりも生成AIの成り立ちについて理解していない人がまだ多いんだなと改めて知った。
生成AIはその学習の材料のためにネット上の58億枚以上の画像を各著作者の許諾なく勝手に学習させたものです。
下の画像は文化庁のAIに関するまとめです
つまり「ネット上の画像情報を学習するまでは合法だけど、その学習したものを出力して使用する場合は収集した世界中にいる58億枚分の著作者にちゃんと許諾を取らないとダメよ」ということ
合法だから使っていいと言ってる人はこの部分を理解していない
これらの情報を知り、精査した上でなら、まともな人ならとてもとても、他人の許可なしの著作物で溢れまくっている、そこに戦争の悲惨な画像や児童ポルノ画像、個人情報画像まで学習されている無法生成AIなどはとてもじゃないけど使おうとは思えません。
生成AIを使う人はこれらの事に目を向けずに自分のラクを優先します。自分で描きたくないから、政府が容認してるから、だからこんな生成AIでも使っちゃうブレーキの利かない人種。
コスト削減のためと理由をつけている輩は、本来しっかりと対価を払うべき仕事に対して支払わないでいるだけの事、クリエイターを軽く見ている証拠
これらの事柄からもわかる通り個人的には性悪説を支持。もう吐き気しかない。
芸大生の身になって考えてみる
この芸大生のケースで考えれば、自〇未遂をするくらいですから高い学費を払って芸大に進学し志を持って人生をかけて学び、学んだ事を自分の中で昇華し、それを作品に自分なりの個性を与えてアウトプットを繰り返していた真剣な方だったのは容易にわかります。
ところが生成AIの進化により、芸大で学んで自分なりに完成させた作品をそこで磨いた個性や画力もろとも丸々無断でそのまま完璧に学習されてしまった・・・・・・・
そしていとも簡単に数十秒程度で高クオリティのものが量産される時代に突入。
更にこれを書いている現状では日本政府や関係者は逆に生成AIを推進したい立場でいます。単に便利だから。
今では絵心も何も無い人が高クオリティなものを秒で生成しドヤ顔で絵師に対してマウントをとる人までいます。
人生をかけてやったことが個性&知識含めた技術を丸々無断で奪われて救済も何も無し
こんな状態なら当人もやる気もなにも無くなり東尋坊コースへ行くのも充分に理解できることでしょう?
こんな事さえ理解出来ない人が多かったのでこの記事を書くことにしました
私は同じ絵描きとして痛いほどよくわかります。この人には何とか生きてほしい。
私はこういった境遇の方々と友達に、同志になりたい
写真が登場した時代と一緒なのか
出典元: Canon
現代の「生成AIの進化」が、それまで絵画しかなかった時代に「カメラで写真が撮れる時代に突入した時と同一」だと煽ってる知識不足の方が多かった事にも驚きました。
結論。
写真を撮る機械を発明した人は当時の画家の絵の技術含めその個性までを無断で取っていきましたか?
その取っていったものを起点に生成してドヤ顔決めてましたか?
違うでしょう。その機械を発明した人は自らの手で思考しトライ&エラーを繰り返し自らの技術で作り上げたものです。
対して生成AIは既存の他人の画像が大量に無ければ始まらない。無断で著作者の情報も技術も個性も詰まった画像を大量に学習するしかないのでそれを実行。
これのどこが同じなんでしょう???
その他
「この漫画の先生と藤井聡太さんは生成AIの活用法について同じものを感じる」と言っている人もチラホラいました。
「GANTZ」の作者、奥浩哉先生
エロ同人はリスペクトを感じないから嫌だ、規制してほしいと発言
なお本人はAIを使い女優の服を脱がして遊んでた模様 pic.twitter.com/yGAvDDn105— 会木 (@tatatataniguthi) May 13, 2023
既存の有名女優さんの顔で服脱がして生成してる輩と藤井聡太さんが同じ活用をしているわけがない
藤井聡太さんはトレーニングとして利用し、実際の本番である対局の時は自分の頭だけで勝負している
ちなみにこの漫画家の単行本は捨てました
生成AIの問題点
検索結果に埋もれる確率がより上がる
生成AI登場以前から活動していて固定ファンもそこそこついている安泰な作家さんと、そうでない生成AI登場後にこれから活動する作家さんとではその難易度が上がります
まず、固定ファンのいないこれからの作家さんは自身の作品をSNSなどで公表しても、デジタル上の死体が毎日大量に溢れ出てしまっているので以前よりも更に自分の作品を見つけてもらいづらくなっている点はかなりの問題
くわえて上辺だけはそのクオリティは高いのでパッと見の見栄えで手描きの自分が負けてしまう
見る側の人は大量の絵といった作品をほんの数秒程度眺めて次にいく傾向があるので大量のデジタル上の死体がある以上、自身の作品をじっくり見てもらいづらくなり魅力が伝わらずにファンも付かないといった懸念もあります
生成AIの真実
少し前に「小学校で児童を対象に生成AIでどんなことが出来るか、みんなワクワク♪」な内容のテレビを観たのですが、その先生方は満足げでその様子に寒気がしました
今更ですが生成AIの問題点がまだ広く認知されていないようなので、まだよくわかってない人にはこちらの動画をオススメします
問題点が詳しく紹介されています
短い5分バージョンもどうぞ
AI絵師側の言い分を論破
元々生成AIなど無くてもクリエイターは立派にクリエイトしていたしそれで何の問題もない
これまで通り絵が必要なら腕を磨いてきた絵描きにその対価として有償依頼すればいい
生成AIは必要な分野(例えば医療等)に限り有資格者に限定して行うべきです
こんな広く一般開放してしまうからモラルも何もない輩に悪用ばかりひたすらされる毎日が続くんです
「クリエイター達は何でそんなに画像生成AIを否定してるの?」と首を傾げている人がいます。 近年、様々な分野のAIの発展が止まらない! 画像生成AIの進化が止まらない!! 高クオリティな絵が簡単に出来る事で自分で描いた実感は無い為[…]
「AIを取り入れないと時代に置いて行かれる~」ととりあえずAIには何でも食らいつく方は一度その成り立ちを見てみよう
中には決して手放しで喜べる技術ではないものもあります
「大企業も推進してるから~」・・・それが何か?
自分の目できちんと判断し取捨選択する事の大事さを今一度考えてみよう